EMBCとは
「Effective Micro-Organisms Cycle」 の略で複合発酵技術の事です。
EM菌とは全く関係なく、違いと言えば市販されているEM菌は液体に数種類の菌が含まれています。
それとは違いEMBCは「菌床」を用います。
菌床には主に嫌気性菌、好気性菌が含まれていて、自然界ではまず共存出来ない菌同士を共存させ、未熟な有機物を分解させます。
活用できる場として、バイオトイレが身近な物となります。
従来のバイオトイレでは、まず導入費用が高い、定期メンテナンスにお金がかかる、紙は別処分しなければならない冬場汚物の分解が進まず匂いが発生するなど、課題があります。
しかし、複合発酵技術を用いたバイオトイレでは導入費用が安く、匂いが無く定期メンテナンスがほぼ必要なしで紙も分解してしまいます。
また分解時に発生した水「酵素水=エナジー水」が水質浄化や農業転用など様々な場面での活躍が期待できます。
EMBCとの出会い
EMBCを知ったのは知人からの紹介でした。初めて聞く名前に全く創造がつきませんでしたが、その内容を知った時、
今まで環境について考えていた事が一気に解決しました。「これだ!」と思いました。
情報を頼りに辿って行くと、埼玉県で養豚業を営んでいる柳田ファームの柳田さんに辿り着きました。
柳田さんは高齢でいらっしゃいますが、一人で養豚業を営んでいると聞いてビックリしました。
また、「あうんの会」を立ち上げ、EMBCの普及に尽力されています。
柳田ファーム リンク先、https://yanagida-farm.com/top.html
江戸時代循環型の現代版!
江戸時代(1603年~1868年)では、市街地の民家においても汲み取り便槽は大型化し、肥料供給源としての役割を担ってきました。農家が町にし尿を集めるには、町の住民にお金を払い、または野菜をわたして、し尿を買い集めました。
このような、し尿循環システムは、1960年(昭和35年)まで続けられていました。
現代では、し尿処理場から「乾燥人糞」として手に入れられますが、し尿処理場の最終段階まで進まないと精製できません。
これは、大きな環境負荷になってしまいます。(2022年10月、市内での設備老朽化の為、乾燥人糞製造中止になりました。)
そこでEMBCを使ったバイオトイレの出番というわけです。
現在の下水処理方法として合併浄化槽を通さなければならないという基準があり、EMBCバイオトイレでも浄化槽を通さなくては
なりません。しかし、エナジー水として放出され浄化槽を通すことで、汚泥やスカム(浮遊汚泥)が少なくなり、浄化槽の定期的な
汲み取り回数も少なくなったという報告もあります。
EMBC浄化槽は開発する価値はありそうです。
なぜEMBCに着目したのか?
第一にこれから来るであろう肥料不足の解決策の一環として活用できる物を考えていました。
もちろんこの他にも解決策はありますが、方法は多い事に越したことはありません。
第二に市場に出回る野菜をすべてオーガニック野菜にしたいからです。
オーガニック野菜の定義として栽培中に含まれる堆肥など60%以上無化学でなければなりません。
これは現実的に難しい部分が多く、敷居を低くしない限り普及する事はまず出来ないと思います。
日本の農業は慣行農法が主流です。ヨーロッパ諸国と比べても農薬の基準値が高くても問題にならないとされています。
しかし、一昔から比較すると子供の奇形率が高くなったと感じています。原因は定かではありませんが、環境ホルモンの影響だと言う専門家もいますし、食べ物が原因だと言う方もおります。どちらも一理あると思いますが、すぐに取り組める所から進めるが良いと思います。
医食同源という事もありますので、まずしっかりした食べ物から始めることです。
その他にEMBCの効果として化学物質を消失させる働きがあると聞きました。
これはとても画期的な事で農業転用すると、まず汚染された土壌や水を浄化する事ができる。
その上、野菜の生長を促進させる効果まであると言います。
まさに未来の農業に適した素材である事は言うまでも無いでしょう!
エナジー水を農業に生かす。
毎日の排泄でエナジー水を取り出す事がベストですが、装置を導入するスペースが無く、別の方法でを模索していました。
「未熟な有機物」のキーワードに着眼し、菌床に新鮮な生ごみや米ぬかを投入する事でエナジー水を取り出す方法を考えつきました。
エナジー水の効果ですが、500倍にうすめて野菜の葉面に散布する事で病気の予防になります。
また、土に散布する事で土着菌が活性し、野菜の生長を促す効果があります。
この「土着の菌を活性化」させるというのが需要でEM菌との違いがここにあります。
EM菌は菌自体を土に散布しますが、菌の多さで言えば土着の菌にかなうはずもなく、時間経過とともに消滅してしまいます。
エナジー水は土着の菌に作用しますから、ありのままを生かすことができます。
「自然農法」では持ち込まないという原則がありますからピッタリですね!
エナジー水を使った栽培はこちらで詳しく紹介しています。一般的にバイオ農法と称されています。